永 遠 に 鎮 魂 歌 を 歌 い ま し ょ う 。

                        こ の 世 に 迷 う 魂 が 無 く な る ま で 。




「あれが、天使の能力者・・・『サラ・ファレン』か」

暗闇に一つの影。

男性にしては少し長めの銀髪を風になびかせ、

血のように紅い瞳を細めている。

まるで、何年も探し、追ってきた獲物のように。






鎖と、そして焔と




「・・・サラ、気づいてるか?」

「もちろん。僕の第六感凄いの知ってるでしょ?」

「そーだったな、お前の中の友達さんは、凄いもんな」

二人は気付いていた。その、わずかな気配に。

「純血の吸血鬼だね・・・かなり強いよ?」

「しかも・・・、感染型だ」

「僕さ、今思ったけど、感染しない体質でよかったと思うよ・・・」

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        教会:礼拝広場

ガシャン!!!

「ハンターさん、バンパイヤ達が!!!」
「きゃああ!!!助けて!!!」


「伏せて!!!」

ザンッ!

「やったか!?」

「いや、刃が掠っただけだよ。ディルディス」

サラとディルディスが駆けつけた。

サラは悔しそうに自分の愛用している、槍を見る。

「みんな、タティアへ!!!列車で二駅だよ!!!早く!!!」

後ろから、靴が地に当たる音。しかし、それはゆっくりとしている。
こんな状態なのに、ゆっくりと歩く人間なんていないだろう。

まさか・・・!

「「!」」

「なんだよ、すごく驚いたような顔して」

「あんたが気配の元・・・?」

「そうだけど?なにか不都合でも?天使さん?」

「!」

「それで、なんで少年の姿なんだろうな?俺が聞いたには、女のコって事だったんだが・・・?」

まるで追いつめた獲物を見るような目。

「バレてるんなら、変身術使ってもしょうがないね・・・」

さぁぁぁ・・・

「これが、本当の姿よ。正真正銘、性別女だから」

少し睨みを利かせながら。

「サラ、油断したら・・・死ぬぞ?」

「そうね・・・でも、私まだ、しなくちゃいけないコトが残ってるしね」

ディルディスは、長剣を構え、サラは槍を構えて地を蹴った。